[北京 9日 ロイター] - 中国の国家食料物資備蓄局は9日、国内製油所のコスト高騰圧力を緩和するため、公示価格で原油備蓄を市場に放出すると発表した。
声明では、今回の放出は初めての試みで、主に集中合理化された製油所や化学工場を対象に段階的に行うとした。「ティーポット」と呼ばれる一部の小規模な独立系製油所は除外される可能性がある。
これにより「国内市場の需給がより安定する」などとしたが、売却する原油量や時期は明らかにしていない。
発表を受け、北海ブレントは一時1.9%下落。米国時間9日の清算値は、北海ブレント原油先物が1.15ドル(1.6%)安の1バレル=71.45ドル。米WTI原油先物が1.16ドル(1.7%)安の68.14ドル。ともに8月26日以来の安値となった。
中国国家統計局が9日発表した8月の生産者物価指数(PPI)は前年比9.5%上昇と、2008年8月以来13年ぶりの高い伸びを記録した。政府の抑制策にもかかわらず、コモディティー(商品)価格が高止まりしていることが影響した。