[シンガポール 27日 ロイター] - 中国国営の石油・ガス生産大手、中国海洋石油集団(CNOOC)は、上海証券取引所で新株を発行し、最大350億元(54億1000万ドル)を調達する計画を明らかにした。複数の石油・ガス開発プロジェクトに充てる。
同社は米制裁により海外投資家からの投資撤退や縮小に直面している。
香港取引所への26日夜の提出文書によると、CNOOCは人民元建てで最大26億株を発行する計画。株式資本の約5.82%に相当する。
調達資金はガイアナのパヤラ油田や南シナ海における中国初の全額出資深海ガスプロジェクト「陵水17─2」のほか、同海域での油田開発プロジェクト「流花11─1/4─1」などの主要事業に充てる。
ダイワはリポートで「CNOOCにとってA株の新規公開は妥当な措置だ。米国の制裁で海外からの資金調達が厳しい中、生産の急ピッチな伸びを維持する必要がある」と指摘した。
北京の業界関係者は、国内上場を推奨する中国の政策も影響しているとの見方を示した。
0400GMT(日本時間午後1時)現在、CNOOCの香港上場株は5.7%上昇。年初から14.5%値上がりしている。