[ブダペスト/キエフ 28日 ロイター] - ハンガリーがロシアとの間で同国産天然ガスの長期供給契約を結んだことを受けてウクライナが反発している問題で、ハンガリー、ウクライナ両国は28日、それぞれ相手国大使を呼んで抗議した。
契約は、ロシア産ガスをウクライナを迂回(うかい)し、セルビアおよびオーストリア経由でハンガリーに供給するというもの。供給量は年間45億立方メートルで、契約は10月1日に発効する。
ハンガリーのシーヤールトー外務貿易相は声明で「ウクライナがハンガリーへの安定的なガス供給を阻止しようとしていることは主権の侵害と見なす」とし、ウクライナの駐ハンガリー大使を呼び出したことを明らかにした。
ウクライナ外務省もロイターに対し、ハンガリーの動きに対する報復として、同国の駐ウクライナ大使を呼び出したことを認めた。同省の報道官はテキストメッセージで「ウクライナを迂回するガス輸送はわが国の国家安全保障および欧州のエネルギー安全保障を損なうものだ」と指摘した。