[ワシントン 30日 ロイター] - 米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子との28日の会談で、原油価格の高騰や世界経済について協議した。ホワイトハウスの報道官が30日、明らかにした。
サリバン氏はイエメンの内戦について協議するため、サルマン氏と会談したが、サキ報道官によると、原油価格も議題になった。
また、ホワイトハウスの別の報道官は「サリバン氏と同氏のチームは今週初めの会合で、世界経済の回復を支える状況を作り出す必要性を強調した」と述べた。
バイデン政権は回復を支える条件として、原油の供給を拡大してエネルギー価格の上昇を抑制し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの経済回復を支援することなどを挙げている。
同報道官は「米国は、価格設定における競争的な市場の重要性や景気回復支援に向けた取り組みの強化について、石油輸出国機構(OPEC)を含む国際パートナーと協議を続ける」と述べた。
OPECとロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は来週4日の閣僚級会合で、今年7月に合意した毎月日量40万バレルずつの減産縮小を11月も維持する見通しだ。
ただ、複数の関係筋によると、増産幅拡大も視野に入れた話し合いが続いている。
北海ブレント先物は30日、1バレル=78.52ドルと3年ぶり高値近辺で取引を終えた。米国ではガソリンの平均価格が1年前と比べて1ガロン当たり約1ドル上昇している。