[メルボルン 1日 ロイター] - 1日の原油先物は軟調。天然ガス価格の上昇で電力会社が石油への切り替えを進める中、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が供給懸念の緩和に向け増産計画を強化する可能性があるとの見方が背景。
0153GMT(日本時間午前10時53分)時点で、米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は0.05ドル安の1バレル=74.98ドル。ただ、週間では6週連続の上昇となっている。
北海ブレント原油先物は0.07ドル(0.1%)安の78.24ドル。こちらも週間では小幅高と4週連続の上昇となっている。
OPECプラス4日の閣僚級会合を控え、増産幅拡大も視野に入れた話し合いが続いている。複数の関係者が明らかにした。原油価格が3年ぶりの高値に近づき、消費国から供給を増やすよう求める声が出ていることが背景にある。
OPECプラスは7月、毎月日量40万バレルのペースで増産し、段階的に580万バレルの協調減産を終わらせていくと合意した。
こうした中で4人の関係者は、追加的な増産が1つのシナリオとして検討されていると明かした。ただ具体的な規模やその時期は示していない。別の関係者は1カ月間だけ増産幅を80万バレルにして次の月はゼロにする方法を示唆した。
ANZリサーチのアナリストはノートで「4日の会合は来週の原油相場の方向性において重要だ。日量40万バレルを超えて増産すれば短期的に一定の安心感となるだろう」とした。