[ミラノ 30日 ロイター] - イタリアのドラギ首相は30日、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんとの面会後、11月の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)サミットを控え、世界の指導者は若い気候問題活動家の要求に耳を傾けると約束した。
活動家らは気候に関連した透明な財政制度を確立することや、2030年までに化石燃料産業から段階的に脱却することなどを求めており、スコットランドのグラスゴーで開かれるCOP26会合の議題にこれらを盛り込むよう求めている。
ミラノでは今週、世界中から活動家が集まるイベント「Youth4Climate」が開かれ、ドラギ首相やジョンソン英首相、サミットの準備に当たっている英国のシャーマCOP26議長が演説した。COP26はイタリアと英国が共催する。
ドラギ首相はグレタさんら活動家との私的会合を受け、「あなた方が説明責任や変化を求めることは正しい。あなた方の行動は説得力があり、安心感がある。われわれは耳を傾けている」と言明。「指導者は皆、素早い行動の必要性を絶対的に確信しているというのが私の印象だ」と述べた。
首相は10月の主要20カ国・地域(G20)サミットで、世界の気温上昇をセ氏1.5度に抑える目標の維持と、その目標に沿った長期戦略の策定を約束したい考えだ。
首相は活動家らに対し、脆弱な国々がクリーンエネルギーを採用するのを後押しする1000億ドル規模の支援を加速するようG20サミットの場で求めると約束した。
首相との私的会合に参加したイタリアの活動家、マルチナ・コンパレッリ氏は「首相はわれわれに同意したが、それでは不十分だ。われわれは行動を望んでいる」と語った。