[英マンチェスター 3日 ロイター] - ジョンソン英首相は3日、燃料やガソリン不足を解決する手段として「無制限の移民受け入れ」に戻ることはないと言明した。こうした問題は欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)後の調整との見方を示した。
英国ではブレグジットや新型コロナウイルス流行を受けた人手不足が深刻で、燃料や医薬品の配送が滞っているほか、食肉解体従事者が足りずに10万頭以上の豚を処分せざるを得ない事態になっている。在庫が枯渇するガソリンスタンドが続出、小売業者はクリスマス向けの食品が不足する可能性すら警告している。
ジョンソン首相はBBCの番組で「無制限の移民流入に支えられた低賃金、低スキルという、失敗した以前のモデルに戻るつもりはない」と表明。「今はいわば調整の段階であり、必要なことだ」と述べた。
英政府は外国人のトラック運転手や家禽(きん)労働者に短期の就労ビザを発行する計画だが、ジョンソン首相は移民増には頼らない姿勢を鮮明にし、賃金を引き上げて働き手を確保するよう企業に努力を求めた形だ。