[ロンドン 6日 ロイター] - イラクのアブドルジャバル石油相は、原油価格について、1バレル=75─80ドルが生産者と消費者にとって適正価格だとの見解を示した。また、今後数年間で生産・輸出能力の拡大を目指すと表明した。
北海ブレント先物は6日の取引で一時、1バレル=83ドルを上回り、2018年10月以来の高値を付けた。世界的なエネルギー不足に加え、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が小幅な増産方針を維持したことが背景。
同相は業界会議「エネルギー・インテリジェンス・フォーラム」で、2027年末までに生産能力を日量約300万バレル増の800万バレルに拡大することを目指すと表明。
輸出能力についても、24年末までに現在の日量400万バレルから600万バレルへの拡大を目指しているという。
また、ナシリヤ油田(推定埋蔵量約44億バレル)の開発を巡る米石油大手・シェブロンとの協議について、今後数週間以内に最終的な合意に達する可能性があるとの見通しを示した。
仏トタルの開発プロジェクトに関しては、イラク国営石油会社(INOC)が合弁事業の権益40%以上を保有することになると述べた。
トタルは先月、イラク南部で総額270億ドルに上る4件の大規模エネルギープロジェクトの建設に関する契約に調印した。