[ロンドン 7日 ロイター] - 英国は、サウジアラビアなど6カ国で構成する湾岸協力会議(GCC)との通商交渉に向けた準備段階として、国民や企業からの意見公募を8日に始める。欧州連合(EU)からの完全離脱に続く域外との新たな関係構築への取り組みの一環。
国民や企業には通商協定で網羅してほしい分野などを質問する。公募期間は14週間。GCCの他の構成国はアラブ首長国連邦(UAE)、オマーン、カタール、クウェートとバーレーン。
トレビリアン英国際貿易相は声明で「われわれは巨大な食品・飲料市場やデジタル取引、再生可能エネルギーといった分野の貿易障壁を下げ、英全土に高給な仕事をもたらす、現代的で包括的な協定を望んでいる」と表明した。
EUとGCCとの通商協定交渉は2008年から停止状態にあるため、英国が協定締結にこぎ着ければEUに先行することになる。
GCCが最後に自由貿易協定(FTA)を締結したのは15年。英国は通商交渉のスケジュールを示していない。
英国は既に、GCC加盟国と戦略的・軍事的に緊密な関係を結んでいる。20年のGCCとの貿易は300億ポンド強に上った。