[ニューデリー 14日 ロイター] - インド政府系の石炭大手コール・インディアは14日、同国の電力不足が深刻化する中、電力以外の業界への供給を一時的に停止したと発表した。
インドは石炭の生産量で世界第2位、埋蔵量では第4位だが、電力需要は新型コロナウイルス流行前を上回る水準に急増しており、コール・インドの現行の供給では発電需要を賄えなくなっている。
同社は発表文で、電力部門向けを除き、石炭のオンライン入札を停止したと明らかにした。国益のために、苦境に立たされている発電所の石炭在庫不足の解消を一時的に優先させると説明した。
自家発電用に石炭の供給を受けているアルミニウム事業者の団体、インド・アルミニウム協会は、コール・インディアの決定はアルミ業界に「致命的」な影響を与えるとして、石炭供給を即座に再開するよう求めた。
コール・インディアによると、石炭価格の国際的な高騰を受け、インドの顧客は国内産の石炭に切り替えているという。
インドにある135の石炭火力発電所の大半では、燃料在庫が3日分を割り込んでいる。