[ワシントン 18日 ロイター] - 米ホワイトハウスのジーナ・マッカーシー大統領補佐官(気候変動対策担当)は18日、地球温暖化の要因となっている二酸化炭素(CO2)の排出量削減に向け、議会がカーボンプライシング(炭素の価格付け)も検討していると明らかにした。
マッカーシー氏は、バイデン大統領の科学技術諮問委員会会合で「様々な案が検討されている」と述べ、カーボンプライシングもそうした案のひとつだとし、「議会は議論を重ねており、間もなく議論が終わることを期待している」と語った。
民主党内では、中道派のマンチン上院議員が歳出法案の温暖化対策で重要部分となる「Clean Electricity Performance Plan」に反対しており、カーボンプライシングに注目が集まっている。
「Clean Electricity Performance Plan」は、再生可能エネルギーに投資した電力会社に報奨金を与える一方、投資していない電力会社には罰金を課すという内容だが、マンチン氏は、電力会社はすでに再生可能エネルギーへの投資を行っているため報奨金は必要ないとして反対している。
民主党は、3兆5000億ドルの社会保障・気候変動対策関連歳出法案について、単純過半数で可決できる財政調整措置という特別な手続きによって上院で可決することを目指している。与野党の議席は50ずつで拮抗しているが、マンチン氏や他の議員は規模が大き過ぎるなどとして法案に反対。バイデン氏は記者団に対し、法案でマンチン氏の支持を得ることに注力していると述べた。