[ロンドン 19日 ロイター] - 米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏は、英政府と連携してグリーン技術への投資を進める。新技術のコストを引き下げ、各国が2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを実現できるよう支援する。
同氏は、グローバル・インベストメント・サミットでジョンソン英首相とともに講演し、現在、消費者向け市場では価格が高すぎる新技術の開発をさらに進める必要があると主張。英政府と協力して、どのプロジェクトを支援するかを決める方針を示した。
ゲイツ氏は、少なくとも1つのプロジェクトは今後5年間で規模を拡大できると発言。「規模を拡大し、コストを引き下げていく。現在の太陽光発電や陸上風力発電のような存在になるだろう。規模を拡大して排出量を減らす」と述べた。
英政府は、4億ポンド(5億5200万ドル)規模の今回のパートナーシップにより、国内全土でグリーン技術への投資が加速すると表明。グリーン水素、長期エネルギー貯蓄、持続可能な航空燃料、大気中の二酸化炭素の直接回収などの分野を挙げた。
ゲイツ氏は、自身が立ち上げたクリーンエネルギー技術の商用化加速を目指すプロジェクト「ブレークスルー・エナジー・カタリスト」を通じて投資を行う。同プロジェクトには、イノベーションを通じた気候変動問題への対処を目指す民間投資家が参加している。
英政府は、新たな国内プロジェクトの開発に少なくとも2億ポンドを投じるとすでに表明しており、ブレークスルー・エナジー・カタリストも同額の投資を行う予定。