[上海 28日 ロイター] - 気候シンクタンク、トランジション・ゼロは、気温上昇を摂氏1.5度以内に抑えるためには、3000近い世界の石炭火力発電所を2030年までに閉鎖する必要があるとのリポートをまとめた。
現在、世界全体で2000GW以上の石炭火力発電所が稼働しているが、1000GW近くを削減する必要があり、今から2020年代末まで1日1カ所近くのペースで発電所を閉鎖しなければならないという。
トランジション・ゼロは、世界最大の温室効果ガス排出国で、世界の石炭火力発電所の約半分を保有する中国が、クリーンエネルギーへの移行を加速する必要があると指摘。「論理的な結論としては、削減努力の半分を中国で行わなければならない」としている。
中国は電源構成に占める石炭の割合を2005年の72.4%から2020年に56.8%に引き下げたが、石炭の絶対消費量は増え続けている。習近平国家主席は、2025年以降に石炭の利用削減を開始する方針を示している。