[ローマ 31日 ロイター] - バイデン米大統領は31日、エネルギー生産国に化石燃料の増産を求める一方で、各国にエネルギー移行に取り組むよう呼び掛けていることについて、「矛盾ではない」との認識を示した。
20カ国・地域首脳会議(G20サミット)後に記者団に述べた。
大統領は、G20サミットで気候目標に向けた進展がなかったことに「失望」を表明。その一方で、余剰生産能力があるG20の主要エネルギー産出国に対し、世界経済の回復を促すため、増産を求めた。
大統領は「全く矛盾はない。今年、石油・ガスを一切使わなくなると予想している人はいない。来年についてもそうだ」と発言。例えば、米国では2030年までに車の半分を電気自動車にすることを目指しているが、それでもガソリンは必要だと指摘した。
「一夜にして再生可能ネルギーに移行できるという考え方、この瞬間から石油もガスも使わず、水素も使わないという考え方は、正気ではない」と述べた。