[ワシントン 3日 ロイター] - 2日投開票の米バージニア州知事選で、共和党の新人候補グレン・ヤンキン氏が民主党候補のテリー・マコーリフ前知事に勝利した。来年の議会中間選挙での民主党の過半数維持に黄信号がともった格好で、バイデン政権は党内対立を解消して看板政策を実現するよう迫られている。
バイデン大統領は民主党候補の敗北について、人々が新型コロナウイルスや学校、仕事、ガソリン価格など多くの問題について「不満と不安」を抱いている表れだと指摘。社会保障や気候変動対策に投資する「ビルド・バック・ベター(より良き再建)法案」を成立させることができれば「多くのことが早期に改善される」と強調した。
今回の選挙前までに同法案が成立していれば状況は改善したはずだが、選挙結果を変えたとまでは言い切れないとした。
バイデン氏は3日早くに外遊先の欧州から帰国。自身の看板政策である1兆7500億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案と1兆ドル規模の超党派インフラ投資法案を巡る民主党の進歩派と穏健派との対立になお直面している。
共和党は2009年以降初めて、バージニア州全体の選挙を制した。
民主党の同州選出上院議員、ティム・ケイン氏はCNNに対し、民主党がインフラ投資法案を可決できなかったことがマコーリフ氏の敗北の一因になったと指摘。「人々はバイデン氏と同氏の政策に大いに期待していた。しかし、民主党はバイデン氏が結果を出すことを阻んだ」と批判した。
バイデン氏の支持率は低下しており、ロイター/イプソスの最新の世論調査では44%と、就任当初の約60%を大きく下回っている。10月29日─11月1日に行われた調査では、56%が気候変動・社会保障関連歳出法案を支持すると回答し、反対は29%にとどまった。