[北京 7日 ロイター] - 中国税関総署が7日公表した統計によると、10月の石炭輸入は前月比18%減少した。中国当局が生産拡大に取り組む中、発電会社や工業部門が国内からの調達に動いたことが背景。
石炭輸入は2694万トンで、前月の3288万トンから減少した。ただ、前年同月の1373万トンは上回った。当局は前年の石炭輸入に年間約3億トンという上限を非公式に設けていた。
1─10月では2億5734万トンで、前年同期比1.9%増加した。
石炭価格の高騰と供給不足が大規模停電の一因となる中、当局は7月以降、石炭採掘能力の拡大承認を加速させている。
市場筋によると、中国の石炭生産は10月下旬以降、日量ベースで記録的な水準に増加しており、石炭価格も過去3カ月間で50%近く下落したことから、発電所が再び国内のサプライヤーから在庫を積み増しているという。
中国国家発展改革委員会(発改委)によると、5日時点で全国の発電所の在庫は1億1600万トンと9月末時点から3500万トン超拡大し、ここ数年の水準を回復している。
中国北部で冬場の暖房シーズンが始まるに伴い、石炭消費量は増える見込みだ。