[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国時間の原油先物は上昇した。米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計で、原油在庫が大幅に減少したことが材料視され、新型コロナウイルスのオミクロン変異株を巡る懸念はひとまず棚に上げた格好となった。
北海ブレント原油先物の清算値は1.31ドル(1.8%)高の1バレル=75.29ドル。米WTI原油先物は1.64ドル(2.3%)高の72.76ドル。
米原油在庫は約470万バレル減と、予想より大幅に減少した。ただ、企業が課税リスクに配慮して年末在庫を抑制するという季節的な要因も影響した。
プライス・フューチャーズ・グループ(米シカゴ)のシニアアナリスト、フィル・フリン氏は「生産が減少し、在庫も減ったため、前向きな相場見通しにつながっている」と指摘した。
欧州の天然ガス価格が過去最高値を更新する中、域内の電力会社が電力源を天然ガスから石油製品に転換していることも、原油相場を支援している可能性がある。