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原油先物は上昇、ブレントは3年超ぶり高値 需給逼迫観測で

発行済 2022-01-17 11:51
更新済 2022-01-17 11:54

[東京 17日 ロイター] - 原油先物価格は、17日のアジア時間の取引で上昇している。主要産油国が供給を制限する中、新型コロナウイルスのオミクロン変異株は需要にさほど影響しないとみられており、需給逼迫が続くとの観測で北海ブレント先物価格は3年超ぶり高水準を付けた。

0022GMT(日本時間午前9時22分)時点でブレント先物は0.42ドル(0.5%)高の1バレル=86.48ドル。一時86.71ドルと、2018年10月3日以来の高値を付けた。

米WTI先物は0.62ドル(0.7%)高の84.44ドル。一時、21年11月10日以来の高値となる84.78ドルを付けた。

ブレント先物は先週5.4%、米WTIは6.3%、それぞれ上昇した。

供給停止やオミクロン変異株が懸念されているほど需要に打撃を与えないとの見方が原油価格を数年ぶり高水準に押し上げており、ブレント先物の上昇基調は当面続くと市場関係者は指摘する。

アナリストは、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど主要産油国で構成するOPECプラスの供給が需要を満たすほど十分でないと指摘している。

ロシアとウクライナの間の緊張が高まり、エネルギー供給に影響が及ぶとの見方も価格を下支えしている。

米国政府は、ロシアとウクライナ間の紛争でロシア産天然ガスの欧州への供給に影響が出た場合に備え、複数のエネルギー企業と緊急対応策について協議した。複数の米国務省当局者と業界関係者が14日ロイターに明らかにした。

中国が戦略的備蓄を放出する可能性があると伝わったものの、需給逼迫への懸念がそのニュースを上回っているという。

関係筋がロイターに明らかにしたところによると、中国は春節(旧正月)の連休前後に戦略的原油備蓄の一部を放出することで昨年終盤に米国と合意した。米国が主導する石油価格引き下げに向けた取り組みの一環という。

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