[ヒューストン 18日 ロイター] - 米石油大手エクソン・モービルは18日、2050年までに全世界の事業から排出される炭素を実質ゼロにすると表明した。
この計画は、石油、ガス、化学製品の生産およびそれらの事業で消費される電力からの排出、いわゆるスコープ1および2の目標を対象としており、これらの製品を使用する消費者からの排出については対象としていない。
ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は声明で、「われわれは世界で稼働している資産からの温室効果ガス排出を削減するため、包括的なロードマップを作成している」とした。
エクソンの株主は昨年、取締役3人を解任し、収益の向上と低炭素社会への対応を迫るヘッジファンドが提案した後任を据えた。それ以降、エクソンは6年間で150億ドルの資金を排出構想に投入するなど、気候変動問題への取り組みを開始している。
グローバルデルタのエネルギー担当マネジングアナリスト、ウィル・スカーギル氏は「エクソンが(製品を使用する消費者からの排出を指す)スコープ3の目標を対象としていないことで、成長中のクリーンエネルギー分野で後れを取る可能性がある」と語った。