[上海 26日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は、野心的な低炭素化目標の追求でエネルギーや食糧の安全保障、あるいは一般市民の「普通の生活」を犠牲にしてはならないと述べた。景気が減速する中、気候変動対策により慎重な姿勢を示した。
共産党幹部に向けた演説内容が24日遅くに公表された。
新華社によると、習氏は中国が「迅速な成功という概念を克服」し、徐々に前進することが必要だと指摘。「排出削減は生産性を低下させることではなく、全く排出しないということでもない」とし、「全体の計画を堅持し、二酸化炭素(CO2)削減と同時にエネルギー安全保障、産業供給網の安全保障、食糧安全保障を確保しなければならない」と述べた。
製造業部門に打撃を及ぼした昨年の電力不足を受け、エネルギー供給が依然大きな懸念材料として残る中、習氏は「従来型エネルギーの段階的廃止は、新エネルギーによる安全かつ確実な置き換わりに基づく必要がある」とも強調した。