[1日 ロイター] - 米エネルギーサービスのベーカー・ヒューズが発表した週間データ(1日までの週)によると、石油とガスを合わせた米国内の掘削リグ稼働数は2週間連続で増加し、2020年3月以降で最多となった。しかし、原油価格の上昇分を株主還元に回しており、増産ペースは鈍い。
石油とガスのリグ稼働数は計673基で、前週から3基増えた。内訳は石油が2基増の533基、ガスが1基増の138基。前年の同期時からは計243基増加した。
リグの稼働数は20カ月連続で増加しているものの、週次の増加ペースはおおむね1桁台で、石油生産の水準は新型コロナウイルス前にほど遠い。エネルギー企業の多くは増産よりも投資家への還元や借入金の返済を重視している。
「原油価格の上昇による増収分を、増産よりも自社株買いや増配に回したがっている」と、みずほのエネルギー先物担当ディレクター、ロバート・イェーガー氏は説明する。