[ロンドン 12日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は12日に発表した月報で、2022年の世界の石油需要の伸び見通しを日量367万バレルと前回予想から48万バレル下方修正した。ロシアのウクライナ侵攻による影響や原油価格の高騰に伴うインフレ進行、中国での新型コロナウイルス感染再拡大などが理由という。
月報で「22年はロシアとウクライナの双方がリセッション(景気後退)に直面することが予想されるが、他の世界経済も全面的に影響を受ける」と指摘。「コモディティー価格の大幅な上昇と、中国などで進行中のサプライチェーン(供給網)のボトルネックや新型コロナ関連の物流の行き詰まりが相まって、世界的なインフレを煽っている」とした。
OPECは、インフレが世界経済に影響を与える主因とし、今年の経済成長率予想を4.2%から3.9%に引き下げた上で、さらに引き下げる可能性があると言及。「この予想に対する一段の下方リスクはかなり大きく、特に現在の状況が22年後半まで続くか、あるいは悪化した場合、0.5%ポイント以上(の下方修正)に達すると推定される」とした。