[チューリヒ 27日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイス(CS)が27日発表した第1・四半期決算は、2億7300万スイスフラン(2億8360万ドル)の損失を計上した。一連の不祥事が響き赤字が続く中、最高財務責任者(CFO)を含む幹部人事も発表した。
赤字幅は前年同期の2億5200万フランから拡大。訴訟関連費用が7億0300万フラン増加した。
赤字を計上するのは、過去6四半期で4度目。
トマス・ゴットシュタイン最高経営責任者(CEO)は声明で「2022年第1・四半期は、市場が不安定で顧客がリスクを回避した。また、当行がリスク管理基盤全体の強化で思い切った行動を取ったことから当行のリスクテイク意欲も21年に低下した。こうした影響もあり、純収入に悪影響が出た」と説明した。
主力のウエルスマネジメント部門への新規顧客資金流入は48億スイスフラン。スイス国内の超富裕層などから資金が流入した。同部門の収入は44%減。
CSはデービッド・マザーズCFO、首席法務顧問のロメオ・チェルッティ氏、デービッド・マザーズ最高財務責任者(CFO)、アジア太平洋部門のヘルマン・シトハン最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。マザーズ氏は後任が見つかり次第退任する。チェルッティ氏の後任はUBSの法務顧問を務めたマルクス・ディートヘルム氏、シトハン氏の後任はアジア太平洋部門トップ、エドウィン・ロウ氏。