[ブリュッセル 1日 ロイター] - 欧州連合(EU)が、ロシア産原油の輸入を今年末までに禁止する方向に傾いている。EU外交筋の話で分かった。
EUはロシアに対する制裁第6弾を用意しており、ロシア産原油や同国とベラルーシの銀行、さらに多くの個人や企業が対象になるとみられている。
欧州委員会は、この週末にEU加盟国と協議を実施した。4日にブリュッセルで開く大使級会合までに制裁案を固めたい考えだ。2日にはエネルギー相会合も開く予定。
EU外交筋によると、一部加盟国は今年末までにロシア産原油の使用を停止できるが、南欧をはじめとする他の加盟国は価格への影響を懸念している。
輸入量が多いドイツは、年末を期限とする案に賛同する意向のもよう。だが、オーストリア、ハンガリー、イタリア、スロバキアなどが懸念を示しているという。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、ドイツのショルツ首相の顧問を務めるヨルグ・クーキース氏は、同国はEUのロシア産原油禁輸案を支持するが、代替調達先の確保に数カ月必要だと述べた。