[エルマウ(ドイツ) 26日 ロイター] - ショルツ独首相はロシアによるウクライナ侵攻への対応が及び腰との批判を受けてきたが、26日にドイツ南部エルマウで開かれた主要7カ国(G7)首脳会議では、かねてから憧れの存在だったバイデン米大統領に称賛される場面があった。
バイデン氏は会議の冒頭でショルツ氏の腕に手を伸ばし、ウクライナ侵攻開始から4カ月経っても西側諸国がロシアに対して結束しているのは「少なからずあなたのおかげだ」と強調。会議ではショルツ氏がウクライナ問題への対応で欧州連合(EU)を主導してきたとも述べ、ショルツ批判に反論した。
ショルツ氏は非公式な場で海外の一部首脳を低く評価するが、バイデン氏については特に熱く語り、米国との関係がドイツひいては欧州の安全保障の重要な柱だと見なしている。
バイデン氏も、ドイツが今後10年の国防費を1億ユーロ増額すると表明し、第2次世界大戦に絡めて抵抗の声が上がったにもかかわらず、ウクライナへの武器供与を決めたことを評価している。
米政権高官は、ドイツは「真に信頼を回復し、2国間の結束を取り戻したいと米国が望んでいる国の一つ」と説明。両首脳による温かく友好的な言葉のやりとりやバイデン氏のショルツ氏を信頼する姿勢はその目標に向け前進したことを示していると述べた。