[東京 20日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 18323.17 +58.38 寄り付き 18336.50 安値/高値 18306.45─18360.92
東証出来高(万株) 124414 東証売買代金(億円) 11706.09
前場の東京株式市場で日経平均は3日続伸。海外投資家や公的年金、日銀などによる日本 株買いを背景とした需給面での安心感が広がり、前日に続き高値を更新した。TOPIX は一時2007年12月以来、7年2カ月ぶりに1500ポイントを回復した。自動車・ 電機株の一角が上昇した一方、大手銀行株は下落。ソフトバンク 9984.T は4日ぶりに反 発するなど、押し目買い意欲もうかがわせた。
東証などがまとめた投資部門別売買状況によると、2月9─13日に海外投資家は日 本の現物株・先物合計の売買で2週ぶりに買い越した。公的年金や日銀に加え、海外投資 家による日本株への資金流入への期待も膨らみ、東京市場では朝方から買いが先行。ただ 短期的な過熱感が意識されたほか、週末要因も重なり、高値更新後はもみ合いを続けた。
取引時間中にはドル/円 JPY=EBS が119円を割れ、円高が進行したものの、日経 平均は1万8300円台前半での値動きを続けた。セクター別では銀行 .IBNKS.T のほか 、小売 .IRETL.T 、陸運 .IRAIL.T など内需関連の一角が下げた一方、外需株や証券<.IR ETL.T>などは上昇。全体的に利益確定売りに押されながらも、底堅く推移する展開となっ た。
市場からは「昨日もFOMCの議事要旨を受けて為替が円高方向に振れたにもかかわ らず、日本株はしっかりとしていた。今まで売られていた局面で売られなくなっており、 腰の強さを感じる」(高木証券・投資情報部長の勇崎聡氏)との声が出ている。
個別銘柄ではジャパンディスプレイ 6740.T が大幅続伸。20日付日刊工業新聞で、 同社が米アップル AAPL.O の要請を受け、スマートフォンなどに搭載する中小型液晶パネ ルの新工場を建設する検討を進めていると報じられ、材料視された。また総合メディカル 4775.T が上場来高値を更新。19日に1対2の株式分割を発表し、流動性向上などへの 期待から買いが膨らんだ。
東証1部の騰落数は、値上がり889銘柄に対し、値下がりが834銘柄、変わらず が139銘柄だった。
(長田善行)