[ブラジリア 25日 ロイター] - 10月のブラジル大統領選挙で左派のルラ元大統領が勝利した場合、同国政府は停滞しているメルコスル(南米南部共同市場)と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)について、環境保護や人権、技術に関する条項を追加して協議を再開する可能性がある。アモリン元外相が明らかにした。
FTAを巡っては、EU側がボルソナロ政権による熱帯雨林破壊を懸念して批准に向けた作業が中断している。
アモリン氏は、ルラ氏が勝利した場合、同氏はアルゼンチンや環境保護団体が求めている協定の見直しに応じると指摘。「それは協定全体を見直したり、ゼロからスタートするということではない」とし、「(EU側の)保護主義の口実にならないのであれば、環境条項を強化することはできる」と述べた。
「地球温暖化や持続可能な開発の必要性を考慮しつつ、一方で環境に配慮した最新技術による産業発展を認めるというバランスのとれた協定にしなければならない」と説明した。