[27日 ロイター] - ウクライナのアレストビッチ大統領府長官顧問は27日、ロシア軍がウクライナ南部の3地域に部隊の「大規模な再配置」を実施し、戦略的防衛に注力しているようだと指摘した。また、ウクライナ東部にある国内第2の発電所をロシア軍が制圧したと述べた。
ボホレヒルスク発電所の制圧によって「ロシア軍がわずかな戦略的優位を確保した」との見解をユーチューブに投稿されたインタビューで示した。ボホレヒルスクは旧ソ連時代に建設された石炭火力発電所。
親ロシア派勢力は先に、同発電所を制圧したと発表していた。
アレストビッチ氏はロシア軍が攻撃から「戦略的防衛」に作戦を転換させているようだと述べ、制圧を目指す東部ドネツク州ではウクライナの攻撃力を弱めることに目標を絞った攻撃を行っていると分析した。
この結果「われわれは全てのウクライナ領土を解放して協議を呼びかけることができなくなる」と語った。
ウクライナ側は、ロシア軍が侵攻初期段階で占拠した南部へルソン市の奪還を目指す考えを明らかにしている。
しかし、ウクライナ国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は先に、ロシアがへルソンに向けて「最大数」の兵力を集中させているとツイッターに投稿した。
アレストビッチ氏は、ロシアはへルソンだけでなく、南部メリトポリとザポロジエにも部隊を送っていると述べた。