[シンガポール 28日 ロイター] - ロイターが精製業界関係者6人を対象に実施した調査によると、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは、代表油種アラブ・ライト原油の9月のアジア向け公式販売価格(OSP)を前月より1バレル当たり0.70─1.00ドル引き上げると予想されている。値上げは3カ月連続となる。
燃料価格の上昇と中国における新型コロナウイルス感染防止のための制限措置の継続が需要を圧迫する中、精製業者の利益率が低下しているにもかかわらず、値上げを続ける見通しだ。
予想通りであれば、指標となるオマーン・ドバイ産原油の平均価格に対する上乗せ幅は、5月に記録した過去最高の1バレル当たり9.35ドルを超える。
ドバイ産原油を処理するアジアの精製業者の利益率は、過去1カ月で97%低下した。ある回答者は「原油価格がさらに引き上げられれば、精製業者はバランスシートを管理するため、生産量の削減に動く可能性がある」と述べた。
サウジアラムコは、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」の8月3日の会合後に原油のOSPを公表するとみられる。