[オデーサ(オデッサ) 29日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は29日、南部オデーサ(オデッサ)地方の港を訪れ、黒海経由のウクライナ穀物輸出が「29日、もしくは30日」にも再開されることに期待を示した。
2月24日のロシアによる侵攻開始以降、ゼレンスキー氏が首都キーウ(キエフ)を離れるのは稀。オデーサ市に近いチョルノモルスク港を訪問し「ウクライナの穀物を輸出する準備は整っている。輸送開始についてパートナーからの合図を待っているところだ」とし、 輸出は「今日か明日」には再開できるとの見方を示した。
その上で「ウクライナが世界の食料安全保障を守り続けることが重要だ。黒海を封鎖する者かが他の国の命を奪う一方、ウクライナはそうした国が生き残れるようにする」と述べた。
クブラコフ・インフラ相はオデーサで記者団に対し、ロシアによる黒海封鎖で身動きが取れなくなっていた17隻の船舶にすでに穀物が積載されており、もう1隻の積載作業が現在行われていると表明。チョルノモルスク港とオデーサ港では船舶を出港させる準備がすでに整っており、ピブデニー港も週内には準備ができると期待しているとし、「最初の船が週内に出港できることを望んでいる」と述べた。
クブラコフ氏は輸出される穀物の具体的な量については明らかにしなかったが、大統領府関係者は17隻の船舶に約60万トンが積載されているとしている。