[ダカール 5日 ロイター] - 米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は5日、ロシアのウクライナ侵攻によって4000万人が食料不足に陥り、サハラ以南のアフリカが最も大きな打撃を受けると指摘した。
主要7カ国首脳会議(G7サミット)で食料安全保障のために45億ドルを支援することで合意し、うち米国は27億6000万ドルを拠出している。
トーマスグリーンフィールド氏は、米国がアフリカに対して新たに1億5000万ドルの人道的開発援助を拠出する計画もあり、議会の承認を待っていることも明らかにした。アフリカの人々は冷戦が繰り返される中で「どちらかの側につくように圧力をかけられるのを望んでいない」ものの、事実を知る必要があるとした。
また、 エネルギーや気候変動、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)、紛争が世界の食料供給問題の根本的原因である一方、「飢餓の最も陰湿な原因」は「戦争の武器として使われること」だと指摘した。
ウクライナ戦争について「ロシアが外交的な解決策を受け入れるという兆候は全く見られない」との見解も示した。