[シンガポール 7日 ロイター] - アジア時間の原油先物は続落。世界最大の原油輸入国である中国の新型コロナウイルス関連規制や主要国の利上げ観測を背景に世界経済の景気後退(リセッション)や燃料需要鈍化への懸念が強まった。
北海ブレント先物は0113GMT(日本時間午前10時13分)時点で1.12ドル(1.2%)安の1バレル=91.71ドル。米WTI先物は1.25ドル(1.4%)安の85.63ドル。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は世界経済の直面する課題が多いため、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産決定を受けた相場反発は長続きしなかったと指摘。
「米サービス業の指標が予想より良かったが、世界の経済成長は全く好調な様子はなく、原油価格にとって問題だ」と述べた。
中国では成都などの都市でロックダウン(都市封鎖)が敷かれている。
ANZリサーチのアナリストは「中国はゼロコロナ政策をしつこく続けているため、感染力の強い派生型に対応して当局が今より頻繁にロックダウンを行うとの懸念が出ている」と述べた。
市場は主要国によるインフレ抑制に向けた追加利上げも注視している。欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で大幅利上げを決めると見込まれている。
ドル高も原油相場の圧迫要因となっている。