[キーウ(キエフ) 8日 ロイター] - ウクライナ・エネルギー省は8日、暖房など冬場の電力源確保のため、原料炭の輸出を禁止したと発表した。
ロシアからのエネルギー供給が停止し、近代史上まれに見る厳しい冬を迎える恐れが高まっている。ウクライナは6月に、ガス、エネルギー用石炭、燃料油の輸出を禁止しているが、今回は製鉄で使用する石炭をリストに加えた。同省はその目的について、「暖房シーズンにおける火力発電に使用できる石炭の乱用と操作を防ぐため」と説明した。
ウクライナの炭鉱のほとんどは東部に位置しているが、2014年に親ロシア派が東部支配を開始して以降、慢性的な石炭不足となっている。近年は海上経路で石炭を輸入していたが、現在は国内港は食料輸出のみに使用されているため、輸入は厳しい状況だ。