■CPIショックも相対的に底堅い
今週の新興市場は反落。
東証プライム市場の大型株に比べれば底堅い動きが続いていたが、週末は手仕舞い売りも広がり、結局、週間では下落に転じた。
週明けは前の週末の米ナスダック総合指数の大幅続伸を追い風に上昇スタート。
NY連銀が公表する期待インフレ率が大幅低下したこともあり、米国でのガソリン価格の低下も相まってインフレ沈静化期待が高まった。
しかし、米8月消費者物価指数(CPI)は想定外の予想比上振れでCPIショックが再来。
特に米連邦準備制度理事会(FRB)が重要視するコア指数の上振れ度合いが懸念された。
それでも、大型グロース株が売り込まれる一方、新興市場の中小型グロース株は個人投資家による旺盛な押し目買いにも支えられ相対的には底堅く推移。
指数は週間でプラスを維持していた。
しかし、米10年債利回りが6月来の高値を更新する寸前まで水準を切り上げたこともあり、国内3連休を前にした週末は手仕舞い売りが広がり、大幅下落となった。
なお、週間の騰落率は、日経平均が-2.29%であったのに対して、マザーズ指数は-0.61%、東証グロース市場指数は-0.62%だった。
個別では、週間でANYCOLOR (TYO:5032)が+49.4%と急伸、ビジョナル (TYO:4194)も+21.6%と大幅に上昇。
どちらも好決算を手掛かりに地合いの悪化に関わらず物色が活発化した。
一方、セルソース (TYO:4880)も決算発表翌日は買われたものの週末にかけては売りに押されて-7.7%となり、明暗が分かれた。
ほか、そーせいグループ (TYO:4565)やサンバイオ (TYO:4592)はそれぞれ+7.3%、+2.3%と上昇も、JTOWER (TYO:4485)は-6.5%、BuySell (TYO:7685)は-6.7%など、時価総額上位銘柄はまちまち、やや売りが優勢だった。
水際対策の緩和に関する報道が相次ぐなか、週間上昇率ランキング上位にはベルトラ (TYO:7048)、ハナツアー (TYO:6561)などが入った。
■米実質金利の上昇に注意、IPOはFPパートナー
来週の新興市場は弱含みか。
ここ数週間、新興株が大型株に比べて非常に底堅い状況が続いている。
今週も週末こそは大きく下落したものの、CPIショック直後の14日は日経平均やTOPIX(東証株価指数)に比べてマザーズ指数の下落率は軽微にとどまった。
来週も米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合の結果を織り込む22日までは様子見ムードが広がりやすく、大型株を敬遠する動きは継続する可能性が高い。
その場合、直近と同様、幕間繋ぎの物色が新興市場を中心に向かう公算が大きく、新興株の相対的な底堅さが続きやすいだろう。
一方、米10年債利回りから期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)を差し引いた米10年物実質金利は16日、1.07%に上昇、2019年以降の最高値を更新している。
実質金利の上昇はバリュエーションの高い新興株には特に逆風のはずで実体を無視したような動きにはいつ調整が来てもおかしくない。
また、東証グロース市場の信用買い残は大きく積み上がっており、足の速い資金が多いと推察される。
株価の転換を見極めるのは難しく割り切りが必要だろう。
来週は、国内は祝日に挟まれ立ち会いは3営業日に限られる。
FOMCを控え最終日22日まで 全体的に動きにくいなか、幕間繋ぎの物色が中心なることが想定され、直近出来高を伴って商いが活発化している銘柄などへの物色が続きそうだ。
好決算が確認されたANYCOLOR (TYO:5032)やビジョナル (TYO:4194)、GA technologies (TYO:3491)のほか、プレミアアンチ (TYO:4934)、スマレジ (TYO:4431)などが対象になってこよう。
来週は22日にFPパートナー (TYO:7388)が東証グロース市場に新規株式公開(IPO)の予定。
また、グッピーズのブックビルディング(BB)期間が20日まで続いている。
ほか、今週は新たにSBIシーリングサービス、ビジネスコーチの新規上場が承認されている。
今週の新興市場は反落。
東証プライム市場の大型株に比べれば底堅い動きが続いていたが、週末は手仕舞い売りも広がり、結局、週間では下落に転じた。
週明けは前の週末の米ナスダック総合指数の大幅続伸を追い風に上昇スタート。
NY連銀が公表する期待インフレ率が大幅低下したこともあり、米国でのガソリン価格の低下も相まってインフレ沈静化期待が高まった。
しかし、米8月消費者物価指数(CPI)は想定外の予想比上振れでCPIショックが再来。
特に米連邦準備制度理事会(FRB)が重要視するコア指数の上振れ度合いが懸念された。
それでも、大型グロース株が売り込まれる一方、新興市場の中小型グロース株は個人投資家による旺盛な押し目買いにも支えられ相対的には底堅く推移。
指数は週間でプラスを維持していた。
しかし、米10年債利回りが6月来の高値を更新する寸前まで水準を切り上げたこともあり、国内3連休を前にした週末は手仕舞い売りが広がり、大幅下落となった。
なお、週間の騰落率は、日経平均が-2.29%であったのに対して、マザーズ指数は-0.61%、東証グロース市場指数は-0.62%だった。
個別では、週間でANYCOLOR (TYO:5032)が+49.4%と急伸、ビジョナル (TYO:4194)も+21.6%と大幅に上昇。
どちらも好決算を手掛かりに地合いの悪化に関わらず物色が活発化した。
一方、セルソース (TYO:4880)も決算発表翌日は買われたものの週末にかけては売りに押されて-7.7%となり、明暗が分かれた。
ほか、そーせいグループ (TYO:4565)やサンバイオ (TYO:4592)はそれぞれ+7.3%、+2.3%と上昇も、JTOWER (TYO:4485)は-6.5%、BuySell (TYO:7685)は-6.7%など、時価総額上位銘柄はまちまち、やや売りが優勢だった。
水際対策の緩和に関する報道が相次ぐなか、週間上昇率ランキング上位にはベルトラ (TYO:7048)、ハナツアー (TYO:6561)などが入った。
■米実質金利の上昇に注意、IPOはFPパートナー
来週の新興市場は弱含みか。
ここ数週間、新興株が大型株に比べて非常に底堅い状況が続いている。
今週も週末こそは大きく下落したものの、CPIショック直後の14日は日経平均やTOPIX(東証株価指数)に比べてマザーズ指数の下落率は軽微にとどまった。
来週も米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合の結果を織り込む22日までは様子見ムードが広がりやすく、大型株を敬遠する動きは継続する可能性が高い。
その場合、直近と同様、幕間繋ぎの物色が新興市場を中心に向かう公算が大きく、新興株の相対的な底堅さが続きやすいだろう。
一方、米10年債利回りから期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)を差し引いた米10年物実質金利は16日、1.07%に上昇、2019年以降の最高値を更新している。
実質金利の上昇はバリュエーションの高い新興株には特に逆風のはずで実体を無視したような動きにはいつ調整が来てもおかしくない。
また、東証グロース市場の信用買い残は大きく積み上がっており、足の速い資金が多いと推察される。
株価の転換を見極めるのは難しく割り切りが必要だろう。
来週は、国内は祝日に挟まれ立ち会いは3営業日に限られる。
FOMCを控え最終日22日まで 全体的に動きにくいなか、幕間繋ぎの物色が中心なることが想定され、直近出来高を伴って商いが活発化している銘柄などへの物色が続きそうだ。
好決算が確認されたANYCOLOR (TYO:5032)やビジョナル (TYO:4194)、GA technologies (TYO:3491)のほか、プレミアアンチ (TYO:4934)、スマレジ (TYO:4431)などが対象になってこよう。
来週は22日にFPパートナー (TYO:7388)が東証グロース市場に新規株式公開(IPO)の予定。
また、グッピーズのブックビルディング(BB)期間が20日まで続いている。
ほか、今週は新たにSBIシーリングサービス、ビジネスコーチの新規上場が承認されている。