[ロンドン 20日 ロイター] - 英国のトラス首相とフランスのマクロン大統領は、エネルギー市場の変動を抑え、エネルギー価格の高騰に直面する家計の負担を削減するために協力する。英首相官邸の報道官が20日発表した。
報道官は「エネルギーの供給と生活費に大きな不安を抱える国民が厳しい冬を迎える中、両首脳はロシア産エネルギーへの依存をやめ、エネルギーに関する安全保障を強化するために協力することの重要性を強調した」と指摘。「われわれはロシアのプーチン大統領に対し、エネルギーと食料の供給を巡るプーチン氏の経済的な脅迫が成功しないことを示し続けなければならない」とした。
両首脳はニューヨークで開かれる国連総会に合わせ会談した。
就任間もないトラス氏は数週間前、フランスは英国にとり味方なのか対立国なのか疑問を提起。初の顔合わせとなった今回の会談後、マクロン大統領は、英仏は現在の複雑な世界において同盟国であり友人であることを示す必要があると述べた。
その上で、ロシアによるウクライナ侵攻のほか、欧州連合(EU)に加盟しない欧州諸国を招待して共通の関心分野を議論する欧州政治共同体の創設に関するフランスの提案など、さまざまな議題について協議したと明らかにした。
一方、英首相府が発表した文書には英仏二国間関係に関する記述はなかった。
英国のEU離脱以降、英仏の関係は困難になっている。