[国連 20日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は20日の国連総会で演説し、富裕な先進国に対して、化石燃料企業の巨額な利益に課税し、その資金を気候危機で被害を受けている発展途上国や食料・エネルギー価格高騰に苦しむ人々への支援に充てるよう呼びかけた。
グテレス氏は石油・ガス企業について、「家計が縮み、地球が焼ける間に、何千億ドルもの補助金で大もうけしている」と批判。「汚染を引き起こす者は支払うべきだ」と訴えた。
化石燃料による利益への課税で集めた資金の使い道について事務総長は「2つの方法で再配分されるべきであり、それは気候危機による損失や被害に苦慮する国と、食料やエネルギー価格の高騰に苦しむ人々に向けるということだ」と述べた。
国際的な開発金融機関の気候変動問題への取り組みについても「強化し、成果を上げなければならない」と指摘。こうした金融機関は、気候変動の悪化に適応する貧しい国への支援が、気候変動問題に対処するファイナンスの半分を占める必要があるとも述べた。