[ブリュッセル 5日] - 欧州連合(EU)加盟国は5日、ロシアに追加制裁を科すことで合意したと明らかにした。ロシアとの貿易規制の対象品を鉄鋼やハイテク製品などで拡大するほか欧州の保険会社を通じてロシア産原油の取引価格に上限を設ける。
さらに、ロシア国防省当局者やウクライナで強行した住民投票に関与した人物など制裁対象を拡大する。
フォンデアライエン欧州委員長は「加盟国の合意を歓迎する」と述べ、「プーチンの見せかけの住民投票やどんな形のウクライナ併合もわれわれは決して受け入れない。ロシア政府に代償を払いさせ続ける決意がある」と述べた。
ポーランドやバルト諸国など一部加盟国は、核エネルギー協力とロシア産ダイヤモンドの完全禁輸などより厳しい制裁を求めていた。
ポーランドのアンジェイ・サドスEU大使は、もっと強力な追加制裁が可能だったかもしれないが、全会一致の合意が必要であることを踏まえると、ロシアの最近の攻撃的措置に対してこのように強力に対応することが重要だと説明した。