[シンガポール 6日 ロイター] - 海運業界幹部は、中国のコモディティー(商品)輸送需要が第4・四半期に改善するとの見方を示した。インフラ事業や鉄鋼生産への投資加速に加え、中国政府による石油製品輸出の強化がけん引役になると見込む。
中国は世界最大のコモディティー輸入国だが上半期は新型コロナウイルス関連規制による経済の混乱を背景に資源輸入が減少。
シンガポールの貨物船運航会社バージ・バルクのジェームズ・マーシャル最高経営責任者(CEO)はシンガポールで開かれた海運業界のイベントで、中国の鉄鋼生産が改善の兆しを見せているほか、コロナ対策の封鎖措置が緩和され、コモディティーの先行き需要を支える見通しだと指摘した。
「第4・四半期のドライバルク(ばら積み船)市況と、特に中国への輸送量についてわれわれはかなり強気だ」と語った。
石油製品の海上輸送を手掛けるトームのジェイコブ・メルドガードCEOも、中国の造船業界について来年にかけて受注が堅調になるとの見方を示し、鉄鉱石などの商品需要を支えると予想した。