[アスタナ 13日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は13日、トルコのエルドアン大統領とカザフスタンの首都アスタナで会談し、トルコ経由の天然ガス輸出を増加させ、トルコを新たな供給「ハブ」とする案を提案した。ロシア大統領府によると、ウクライナ和平については協議されなかった。
トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国で、これまでもロシアとウクライナの仲介役を務めてきた。今回の会談前もロシア政府高官は、エルドアン氏がウクライナ和平に向けた提案を行う可能性が高いとの見方を示していた。
ただ ロシア通信(RIA)によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は「ロシアとウクライナの和解を巡る問題は議題に上らなかった」と述べた。
プーチン氏は会談で、トルコは欧州連合(EU)に天然ガスを供給するための最も信頼できるルートで、政治的な問題を介在させずに価格設定ができると指摘。「天然ガス価格は現在、極めて高い水準にあるが、政治的な問題を介在させずに通常の市場水準に容易に制御できるようになる」と述べた。
エルドアン大統領はこれに対し、テレビ中継された会談の部分では直接回答しなかったが、ペスコフ報道官によると、両首脳はこの案について迅速、かつ詳細に検討するよう指示した。