[シンガポール 24日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落に転じた。この日発表された中国の貿易統計で、厳格な新型コロナウイルス規制などが重しとなって9月も原油需要がさえなかったことが明らかになった。
北海ブレント先物は0340GMT(日本時間午後0時40分)時点で0.40ドル(0.4%)安の1バレル=93.10ドル。米WTI先物は0.39ドル(0.5%)安の84.66ドル。
中国税関総署が発表した9月の原油輸入は日量979万バレルと前月から増加したものの、前年同月比では2%減少した。
ANZのアナリストは「最近の原油輸入の回復が9月は失速した」と指摘した。
原油先物はこの日、欧州連合(EU)によるロシア産原油の禁輸措置導入が迫る中、需給が逼迫するとの見方から上昇していた。
バイデン米政権が発表した戦略石油備蓄(SPR)の追加放出については、ANZのアナリストは「備蓄補充のガイドラインの方が市場の関心が高かった」と指摘。バイデン氏が原油価格が1バレル=70ドルを付けてはじめて購入に動くと発言したことで、同水準が強い支持線になったとした。