[23日 ロイター] - ウクライナ政府はロシアの妨害により黒海経由の穀物輸出に支障が出ていると非難した。
ウクライナのインフラ省はテレグラムに声明を発表し、「ロシアは穀物輸出協定の完全な実施を妨害している。その結果、これらの(ウクライナの)港は過去数日間、能力の25─30%しか稼働していない」と指摘した。
穀物輸出用の「回廊」を設ける合意が7月に成立したことで、ウクライナは黒海の港から穀物輸出を再開することが可能になった。ウクライナは11月19日の期限を延長するよう求めているが、ロシアは運用に不満を表明しており、延長に応じるかどうか懸念が強まっている。
インフラ省によると、合わせて12万4300トンの食料を積んだ7隻の貨物船が23日出港した。8月1日以降、380隻の船が850万トンの食料を黒海の港からアフリカ、アジア、欧州の国々へ運んだとしている。
穀物取引会社アグロトレードの幹部アンドリー・バット氏は21日、ウクライナの業界誌に「穀物回廊はなんとか機能しているが、非常に不安定な状態だ」と語った。