[イスタンブール 24日 ロイター] - 国連の報道官は24日、黒海を経由するウクライナ産穀物輸出に関する協定に関わる150隻超の船の滞留を解消するため、「緊急」の措置が必要だと訴えた。
協定の完全な履行をロシアが妨げているとウクライナが非難していることを受けた発言となる。ロシアはこの協定に不満を示し、離脱すると脅している。
ウクライナを発着する穀物やその他の食料を運ぶ船舶はトルコの停泊地で、4者で構成する共同調整センター(JCC)のチームによる検査を受ける必要がある。
パラ国連報道官は「現在はイスタンブール周辺で150隻超の船舶が移動を待っており、こうした遅れは供給網や港の操業に混乱をもたらす可能性がある」と指摘した。
パラ氏によるとJCCは最近、検査チームを5つに増やした。
ロイターは先月、滞留が急増し、マルマラ海の停泊船がイスタンブールから視界に入らない沖合まで伸びていると報じた。
ロシア、ウクライナ、仲介のトルコと国連の4者は現在、協定の期限である11月19日以降の延長、拡大の可能性について交渉している。
パラ氏は「国連は毎日関係者を集め、(協定への)完全かつ誠実な参加、供給網が混乱しないような緊急の追加措置の必要性、そしてこの事業が必要な食料をより多く世界に届け続けることを訴えている」と説明した。