[ブリュッセル 24日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は、天然ガス価格に上限を設定する案について、域内のガス使用を増やす可能性があるとの分析結果をまとめた。ロイターが関連文書を確認した。
EUのエネルギー相は25日、ガス価格の上限設定について協議する予定。ガス価格の上限設定を巡っては、EU内で数週間議論が続いているが、ドイツなど一部加盟国が反対しており、合意に達していない。
ロイターが確認した文書によると、欧州委員会は、スペインとポルトガルで既に導入されている発電用ガスの価格に上限を設定した場合の影響を分析し、結果を加盟国と共有した。
フランスはこれを域内全体に導入することを提案していが、欧州委員会は、EUのガス需要が最大90億立方メートル増加する可能性があると指摘している。
また、価格が引き下げられた電力が、英国やスイスなどEU非加盟国に輸出されないようにする措置も必要になると欧州委員会は指摘している。