[上海 25日 ロイター] - ボストン大学グローバル開発政策センターは25日、中国が投資した海外の発電所から排出される二酸化炭素(CO2)が推定で年間2億4500万トンに達するとの報告書をまとめた。
これはスペインやタイのエネルギー関連CO2排出量とほぼ同水準という。
報告書によると、中国企業・政府系銀行は92カ国の648の発電所に資金を拠出。発電能力は合計171.6ギガワットで、すでに113.5ギガワットが稼働している。
合計発電能力の約半分は化石燃料関連。全ての発電所が完成すれば追加で年間1億トンのCO2が排出される可能性があるという。
ただ中国が資金を拠出している現在計画段階の発電能力の大半は低炭素エネルギー源を利用しており、海外の石炭向け融資を終了するという中国政府の公約が効果を発揮しつつあるという。
中国の習近平国家主席は昨年の国連総会での演説で、気候変動対策の一環として、海外で新たな石炭火力発電所への投資を中止すると表明した。