[ヒューストン ２４日 ロイター] - コンサルタント会社デロイトによると、米石油・ガス生産会社の２０２２年の１バレル当たりのフリーキャッシュフロー（純現金収支、ＦＣＦ）黒字額は、前年比６８％増加する見通し。一方、生産の伸びは年初から４．５％にとどまっている。
エクソンモービルとシェブロンは２８日に四半期決算を発表するが、原油高を背景に上流部門の収益は堅調になる見通しで、配当引き上げや自社株買いの発表を見込むアナリストもいる。
バイデン政権は石油各社に対して、利益を株主に還元するのではなく、生産拡大に向けた設備投資にまわすよう要請している。
ただ、デロイトが調査した石油生産大手１００社中４０％近くは債務返済と株主還元を最優先事項としている。
デロイトの前回調査では、石油会社のフリーキャッシュフロー黒字額がほぼ倍増し、１兆４０００億ドルに達すると予想されていた。
上流部門への投資は２９％増の１０８０億ドルと予想されており、キャッシュフローの伸びを大きく下回る。デロイトのケイト・ハーディン氏は「設備投資がどこに向かうのかを注視している」と述べた。