[ヘルソン近郊(ウクライナ) 26日 ロイター] - ウクライナ政府高官は25日、ロシアが一部占領している南部ヘルソン州について、「最も激しい戦闘」が起きると予想し、ロシア軍はウクライナ側の反撃に対抗するため態勢を整えているとの見方を示した。
同州の州都ヘルソン市は、ロシア軍が2月の侵攻開始後早い段階で掌握し、現在も占領を続けている都市部の中で最大規模を持つ。
ウクライナ軍はロシアがヘルソンなど4州の併合を主張した10月上旬以降、同州での反攻で大きな前進は遂げていないもようだ。
ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は25日の動画で「ロシア軍はヘルソンで補充を行い、部隊を強化している」と指摘。「誰も撤退の準備はしていないということだ。それどころか、最も激しい戦闘がヘルソンで展開されることになる」と述べた。戦闘がいつ始まるかには言及しなかった。
ヘルソン州はクリミア半島への唯一の陸路と、ウクライナを二分するドニプロ(ドニエプル)川河口の両方を支配する場所にあり、ロシアが併合したと主張する4州のうち戦略的に最も重要とみられている。