[31日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は31日、国連が仲介した黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意について、参加を停止しただけで終了する訳ではないと述べた。
ロシアは29日、ウクライナがクリミア半島に大規模なドローン攻撃を仕掛けたことを理由として、輸出合意への参加を停止した。
プーチン氏が同問題について発言するのはこれが初めて。プーチン大統領はテレビで放映された記者会会見で、「われわれは参加をやめると言っている訳ではない。停止すると言っているのだ」と述べた。
また、ウクライナのドローンは穀物の輸出ルートを飛行したと指摘。「穀物輸出の安全を確保しなければならないロシアの船舶と、これに従事する民間船舶の両方に対して脅威を与えた」と話した。
ウクライナはドローン攻撃を否定している。
輸出合意の他の参加国は31日、ロシアが危険だと主張する中、合意を履行した。
プーチン氏は「ウクライナは民間船やロシアの補給船に対する脅威がないことを保証しなければならない」と述べ、合意の条件ではロシアが安全確保の責任を担っていると指摘した。
プーチン氏はまた、クリミア半島セバストポリ近郊の黒海艦隊が攻撃されたことを受け、31日にウクライナ各地に対するミサイル攻撃を行ったと述べた。
この日の攻撃はロシアが行えることの全てではないとし、一段の攻撃実施を示唆した。
このほか、天然ガスの供給ハブを比較的容易にトルコに設置できるとの考えを示した。