[キーウ(キエフ) 1日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は31日、ウクライナ各地で実施したインフラ攻撃や、国連が仲介した黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意への参加停止について、クリミア半島の黒海艦隊へのドローン攻撃に対する報復だと主張した。
記者会見で、ウクライナが穀物船を通す海上回廊を使ってクリミア半島にドローン攻撃を仕掛けたと強調した。
ウクライナ側は攻撃への関与を否定し、海上回廊を軍事目的に使ったことはないとしている。国連は、ロシアが黒海艦隊への攻撃があったとする29日夜、回廊を航行していた船舶はなかったと述べた。
ロシア軍がウクライナの首都キーウ(キエフ)を含む各地で31日実施したミサイル攻撃では、水力発電所を含む多数の主要エネルギー施設が被弾し、広い地域で停電や断水が起きた。
ウクライナ軍参謀本部はフェイスブックへの投稿で、少なくとも6つの地域がインフラ攻撃を受けたと説明した。
プーチン氏は「われわれができることの全てをやり切ったわけではない」と述べ、一段の行動を示唆した。
ウクライナ東部ハリコフ州のシネグボフ州知事は交流サイトのテレグラムに、攻撃で約14万人の市民が電力を失ったと投稿した。ハリコフ市の約5万人が含まれるという。
ウクライナ軍は、ロシアから発射された50発のミサイルのうち44発を撃墜したと発表。それでも、キーウの8割で断水するなど被害は大きい。警察は13人が負傷したとしている。
シュミハリ首相によると、国内10地域にミサイルおよびドローンの攻撃があり、エネルギー施設をはじめ18の標的が被害を受けた。
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