[ブリュッセル 7日 ロイター] - オーストラリアのファレル貿易相は7日、欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)交渉について、「われわれは時宜を得て妥結させることに熱意がある。2023年前半を目指している」と強調した。ブリュッセルで記者団に語った。
豪州は、フランスの潜水艦導入を取りやめたことから同国との関係が悪化。仏側は豪農産品の対欧輸出拡大に抵抗しており、FTA交渉の障害の一つとなっている。これに関しファレル氏は、6日に仏閣僚と協議した際に「前向きな感触を得た」と述べた。
豪州は、中国による貿易制限措置でワインや大麦などの輸出を阻まれ、EU市場への輸出を増やしたい事情がある。ファレル氏は「全ての卵を一つのかごに入れるのはリスクがあり、欧州側も同じ認識だ」として、中国への過度な依存をやめ、貿易先の多様化を進める考えを示した。