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スペイン・フランス間の水素パイプライン、30年までの完成可能

発行済 2022-12-12 09:59
更新済 2022-12-12 10:00
© Reuters.  12月9日、スペインのサンチェス首相は、同国北東部バルセロナとフランス南部マルセイユとの間で、再生可能エネルギーを使って製造する「グリーン水素」を輸送する海底パイプライ

[アリカンテ(スペイン) 9日 ロイター] - スペインのサンチェス首相は9日、同国北東部バルセロナとフランス南部マルセイユとの間で、再生可能エネルギーを使って製造する「グリーン水素」を輸送する海底パイプラインが2030年までに稼働可能になるとの見通しを示した。

スペイン南東部アリカンテで開いた地中海沿岸の欧州連合(EU)加盟国の首脳会議で明らかにした。敷設費用は約25億ユーロ(26億ドル)で、年間200万トンの輸送が可能になる見通しとした。資金の一部をEUが拠出することをに期待を示した。

© Reuters.  12月9日、スペインのサンチェス首相は、同国北東部バルセロナとフランス南部マルセイユとの間で、再生可能エネルギーを使って製造する「グリーン水素」を輸送する海底パイプラインが2030年までに稼働可能になるとの見通しを示した。写真は右からフランスのマクロン大統領、スペインのサンチェス首相、EUのフォンデアライエン欧州委員長、ポルトガルのコスタ首相。スペインのアリカンテで同日撮影(2022年 ロイター/Violeta Santos Moura)

欧州はロシアのウクライナ侵攻に端を発したエネルギー危機に直面しており、ロシア産天然ガスへの依存度を下げるために、再生可能エネルギーの強化に乗り出している。

EUのフォンデアライエン欧州委員長は新たなパイプラインが、欧州大陸全体への輸送を可能にする水素供給の「屋台骨」の一部を成すことに期待感を示した。

スペインが公表した資料によると、スペインとポルトガルを結ぶパイプラインも3億5000万ユーロかけて建設される。ポルトガルのコスタ首相はイベリア半島には再生可能エネルギーのための豊富な太陽光と風があるため、水素製造で高い競争力を持つだろうと指摘した。

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